thought・less

考えたり考えなかったり

「いちばん好きな花」

毎週「もう来週からは見なくてもいいかな」ともやもやしながら見ている。

他人とは違う自意識を持て余しながら決してそれを手放さない。むしろその自意識にこそ自分の存在価値を認めているんだろうなって思える。マジョリティに属しながらも、その中の価値観には決してはまりきることができない自分、が嫌いではない、ように見える。その自意識の強さが自分には息苦しい。

友だちと言いながら恋愛かもしれない、でも友だちでも恋愛でもあるしでも、そうではないかもしれないとループしてゆくような展開がもどかしいというより、単に自分はこういう恋愛ドラマのターゲットじゃないだけだろうなと思う。でも恋愛ドラマが苦手というのじゃなくて、何も言わないし何もしないのに、シリアスでもなければふざけてたり空回りしてたりベタだったり、くだらなかったりバカバカしかったり、でも「ああ、彼(彼女)は彼(彼女)が本当に好きなのだ…」と見ているこっちが息をつめてしまうような、胸の奥を静かに冷たい指できゅっとつかまれるような、内と外が違う素直じゃない感じの恋愛ドラマにつかまれがち。

恋愛じゃなくても、人の気持ちが本人の無意識のうちに本人の外側にふわりと「あくがれいづる」ような「ああ…今彼(彼女)は恋に落ちたんだ…」とはっきりと見えてしまうような。

ハチクロではぐちゃんを初めて見たときの竹本くんみたいな、そしてそれを横で見ていて「人が恋に落ちる瞬間を見てしまった」と思わず照れて目をそらした真山みたいな。ああ、ハチクロ読みたいな、久々に。

自分は読み始めたとき、登場人物より年上だったので、主役5人は「あ、甘酸っぱすぎる・・・!」という気持ちで見ていたのだけど、あれはまさしく「恋」だったな。